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目指せワンランク上の英会話!

21/Sep/2016


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カナダで暮らしているからには、英語を話せる人が多いはず。でもその一方で、「ある程度のレベルから、英語が上達しているように感じられない」という声もよく聞きます。今回から、英語講師の中林くみこさんによる、ワンランク上の英語を話せるようになる英語コラムをお届けします。



ボキャブラリーは関係ない!? 英会話上達の秘訣

当校の生徒さん達から英語に関する悩みを聞くと「ボキャブラリーが足りないから話せない」とおっしゃる方が多いです。そこで、今回はスピーキングとボキャブラリーの関係について書きたいと思います。

「ボキャブラリーが足りないから話せない」と言う方々の場合、実際に英語を話すところを見ていると、ボキャブラリーの量が問題ではないことが8〜9割を占めます。「日常会話は中学レベルのボキャブラリーでじゅうぶんだ」という説がありますが、実際、日常会話(スモールトーク)をするにあたって、英語のネイティブでさえも、難しい言葉を使うことはまれです。

じゃあ、話せない本当の原因は何だ!? というと、「英語らしい自然な表現パターンが身についていない」ということにつきます。話すときに「日本語→英語」の直訳で話しているために、変な英語になってしまっている、ということなんです。

ここで例をひとつ。実際に私が目撃した会話です。

カナダ人:次の休暇はどこへ行くの?

生徒Aさん:えーとね、いま考え中なの。いろいろ候補にあがっている国はあるんだけれど……。

ここで、「候補」という単語がわからず、和英辞書をひくAさん。

辞書には、「候補」→candidateと出ていました。

そこで、Aさんは

「We have many candidates now.」

という表現をしました。

カナダ人はそれを聞いて「?????」という顔。

なぜでしょうか?



「候補」を和英辞典で引いたら「candidate」 なのですが、ここでcandidate を使うと全く通じません。なぜなら、英語でのcandidate は、日本語の「候補」よりも狭い意味で、本当に選挙などの「候補者」という意味でしか使われないからなんですね。

ここの場面で最もAさんの言いたいことに近く、英語として自然な表現は

「We have some countries in mind... but haven't decided yet.」

といった感じでしょうか。

ここで、「何も難しい単語が使われていない」ことに注目してほしいです。



自然な英会話のコツはパターンの丸覚え

通じる英語を話すための秘訣は、英語のパターンを丸ごと覚えておいて、言いたいことに近い表現を頭の引き出しからひっぱり出してくることです。

上の例でいえば、「I have something in mind.」(somethingを考えています)

という表現をまるごと覚えておくだけで、上のような表現もできますし、「I have a good plan in mind.」「Do you have anything in mind?」など、自由自在です。

パターンを丸ごと覚えると、自然と英語が口をついて出てきます。ボキャブラリーがない! と悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。

多くの方は、日本語から英語に直接訳そうとします。しかし、まずは「日本語から完全に英語に訳すことはできない」という考えをもつことが大事です。言葉と文化は密接に関連していますから、日本語にあっても英語に存在しない概念がありますし、逆の場合もあります。また、「候補」のように、言葉の持つ意味の広さが違う場合もよくあります。加えて、いま存在する和英辞典はまだまだ発展途上です。

ですので、言いたいことをうまく表現できない人は、まず英語だけでシチュエーション別のパターンを覚えることに尽力してみてください。



前置詞の「in」でできる多様な表現

その際に、個人的に一番オススメしたいのは海外ドラマ。とくに「Friends」などに代表される「Sitcom(シットコム)」と呼ばれる日常を舞台にしたコメディが最適です。こういったドラマを見ていると、本当に簡単な表現で話すことができるんだな、と感心します。例えば、さきほどの「in mind」にも出てきた、前置詞の「in」。あなたは、「〜の中に」という時しか使えないと思っていませんか? とーんでもありません。

オフィスで「Is he in today?」というと、「彼は今日出勤していますか?」という意味になります。また、「Short pants are in this summer.」というと、「この夏はショートパンツが流行っている」という意味です。さらに、みんなで予定を決めているときに「I’m in!」といえば、「私も参加する!」という意味ですし、急いでいる、と言いたいときには、「I’m in a hurry.」といいます。

「in」という、誰もが英語学習の初期段階で習う、基礎的な言葉でもこんなにたくさんのことを表現できます。こういった文章を丸覚えし、同じシチュエーションが出てきたら、即座に使ってみる。英語はこの繰り返しです。ぜひ試してみてください。

中林くみこ
語学学校「DEVELOP Language Institute」代表。高品質な教育で、世界で活躍する日本人を育成することに力を入れている。翻訳コースやIELTS対策コースが評判。
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